
お正月に鏡餅を飾った家庭では、必然的に鏡開きをする事になります。
当たり前のように毎年行っていますが、鏡開きの本来の意味や由来を正確に知っていますか?
何んとなく大まかには理解しているとは思いますが、理解している人程厄介な問題にぶち当たります。
それは、やってはいけない事があるからに相違ありません。
鏡餅を手作りしている人はどの位いるのでしょうか?
昔はみんな自分で餅をつく時に一緒に作ったり餅屋がついた鏡餅を購入していました。
一方現在では、食品スーパーやドラッグストアや100均などでも早い時期から販売されています。
餅を作れる道具や機械がなければ、市販品を買うしか方法はありません。
市販されている鏡餅は、真空パックのタイプになります。
手作り鏡餅と市販の鏡餅のどちらのタイプにもそれぞれメリットとデメリットがあります。
鏡開きの意味や由来は?
1月11日は、正月に供えた鏡餅を下げて鏡開きをします。
鏡開きの日には、鏡餅を割ってぜんざいやおしるこなどに入れて食べます。
元々鏡開きは1月20日が一般的でした。ところが、江戸時代に3代将軍徳川家光が亡くなった事でこの日にお祝いをすることを避けるようになりました。
そこで、現在の1月11日に行うようになったのです。
鏡開きは、旧年の無事を神様に感謝しながら供えた鏡餅をお下がりとして頂くという儀式です。餅を食べると神様から力を授けられると言われています。
鏡餅は、お供えして終わりではなく食べる事が最終的な意味になります。
鏡開きは、元々は武家の間での風習でした。昔の武家では、鏡餅を雑煮や汁粉にして主君と家来達が一緒に食べました。これが、この行事の由来になります。
商家でも、主人と使用人とその家族も加わって一緒に食べていくようになり大衆にまで一気に広がったのです。
鏡開きは、飾っておいて硬くなったお餅を(神霊が刃物を嫌う為に包丁等を使用せずに)手や木槌や金槌などで叩いて鏡餅を割ります。
そして、割った餅を汁物やお雑煮等に入れて食べる行事です。
鏡餅には歳神様が宿っています。神様とも縁を切らないように割るや砕くとは言わずに運を開くにかけて鏡開きと呼ぶようになりました。縁起のよい表現を使っています。
鏡餅の食べ方手作り餅の場合の注意点は?
鏡餅を自分でついた又は餅屋から買った手作りの場合にはどうしても途中でひびやカビが出てきます。
空気に触れているし最低でも2週間近く供えている訳なので致し方ありません。
ひびわれた場所から手で取っていったり金槌などで割っていくと思ったよりも簡単に適当な大きさに出来ます。
昔は、鏡開きの時に鏡餅のカビを削って、水餅にしたりして食べていたようです。しかし、カビの菌糸は内部に深く入っているので表面を削っても残っている可能性があります。
どうしても食べるという人は、カビだけを削るのではなく鏡餅もかなり厚く削る必要があります。
カビの毒は熱に強いものもあるので、焼いたり煮たりしても安全とは言い切れません。
餅に生えるカビは20種類以上あるとい言われています。
カビの生えたお餅は食べない方が安全であり賢明です。
鏡餅の食べ方真空パック市販品の場合の注意点は?
市販の真空パックの鏡餅を備えていた場合には、プラスチックを取り外すのに手間がかかります。(包丁でバッサリ切る事に抵抗が無い人には簡単ですが)
外し方は買った鏡餅によっても違いがありますが、主に2パターンあります。詳しくは商品に書いてあると思います。
電子レンジを使用できるタイプは、当然電子レンジを使った方が外す事自体は簡単です。
しかし、柔らかくなり過ぎる可能性があります。柔らかくなり過ぎると食べ方に自ずと制限が出ます。
通常サイズの鏡餅の場合には、沸騰したお湯の中にフィルムを開けずにそのまま入れます。
10分から15分くらいしてから裏のフィルムを切り取れば取り出せます。
真空パックの鏡餅には、カビやひび割れの心配は一切ありません。外す方法に年々慣れていくとそれ自体には抵抗がなくなります。
しかしながら、普通に食べる切り餅のような仕上がりを期待する事は出来ません。ですから、善哉やお汁粉のようなタイプの食べ方が最適かと個人的には思います。
まとめ
鏡餅は、包丁で切ってはいけないと何となくは聞いた事があったと思います。
由来や意味を理解すると益々刃物を入れにくくなります。
元々鏡餅を飾る由来や意味も一緒に理解しておく必要もあるかもしれません。